思考プロセス(ビジネスマンのための思考プロセス実践入門)

ビジネスマンのための思考プロセス実践入門(11)

日付:2004/09/14

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石田忠由(いしだ ただよし)
ゴールシステムコンサルティング(株)常務取締役
『ビジネスマンのための思考プロセス実践入門(その10)』
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メルマガをご覧の皆さんこんにちは。
ゴール・システム・コンサルティング(株)の石田です。TOC思考プ
ロセスについて『ビジネスマンのための思考プロセス実践入門』と題し
て、連載させていただいています。

第10回です。
前回は事実・実態に関して因果関係をつけて行くために、必要な3つの
ポイントについてお話しました。
今回は、その次のツリーである対立解消図の作成ポイントと対立解消図
から現状問題構造ツリーを作成する3クラウド方について考えていきます。

 1.対立解消図
   対立解消図は思考プロセスの中でも最もよく使われるツリーといわ
れます。
ツリーの形もエンティティが5つしかなく、作成法も他のツリーと比べて
比較的短時間にできます。

ところがここが曲者です。ご承知のように、対立解消図は問題が生じてい
るのは何か対立があるからだという仮説のもとに、その対立を明確にし、
その背後にある仮定を洗い出し解決策を求めようというものです。ですか
らその対立の構図をまず明確にしなければなりません。

そのためには、まず問題に関するストーリー化(文章化)をし、現状を客
観的に把握する必要があります。つまり問題を分かりやすく表現すること
に他なりません。
これは人の情報処理容量(記憶力や注意力)には限界があり、紙の上に書
くことによって、自分が把握していることに焦点を当てやすくなり、要点
を忘れにくくさせるというメリットがあります。

私たちは外部の刺激を五感(中には第六感が強い人もいますが)で受け、
その刺激を内部で処理し外部に対して行動を起こすということがいわれて
います。その五感には、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚がありますが、通
常の生活においては、視覚で外部の刺激を受け取る割合は80パーセント
強であるとも言われています。それだけ我々は視覚で外部情報を得ている
割合が高いといえます。

ストーリー化(文章化)は、この情報を視覚化するということになります。
但しストーリー化する場合には、問題状況が把握しやすい形で表現する必
要があります。
例えば、次の問題を考えて見てください。まずは頭の中でやってみてくだ
さい。
 A君、B君、C君、D君、E君の五人がいます。
 ・A君はB君より大きい
 ・C君はA君より小さい
 ・C君はD君より大きい
 ・B君はC君より大きい
 問題 さて、誰が一番小さいか?
どうですか? 上の状況を耳で聞いた場合はもちろん上記のような文章を
見ただけでは全ての情報を処理するのには難しいものがあります。やはり
人の情報処理容量には限界があります。これを問題状況が分かりやすい形
(例えば不等式や棒の長さなど)で表現していけば、答え(D君)に早く到
達します。又反対に一番大きい人は誰かも容易に知ることができます。
   この文章化については、時間と手間が必要なので面倒くさいと思っ
たり、頭の良い人は紙と鉛筆を使わず頭の中で問題を解いてしまうものだ
との思い込みがあったりし
て、なかなか疎んじられるようですが、状況を正確に把握するためには重
要ですから必ず実施してください。この把握の程度が、対立の状況を鮮明
にするということにもつながってきます。

 次のような点に注意してストーリー化をしていくことが必要です。
  ・なぜ問題が好ましくないのか、悪いのか
  ・問題があることによって、現在どんな行動を取っているのか(不本意
    ながら)
  ・なぜ問題は解決されなかったのか、なぜ問題の状況を我慢している
    のか
  ・問題によって何か対立が生じているか、

などの観点で、5W2H(When,What,Where,Who,Why,How,How much)を使いな
がら表現していきます。
 最後にストーリー化された文章を見ながら、対立の構図を鮮明にしてい
くわけですが、次回はその留意点について説明して行きます。

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