
| TOCセールス&マーケティングとは |
TOCではマーケティングを、自社製品やサービスに対して顧客が見出す価値を、競合他社よりも高めるための活動と定義しています。
すなわち、企業の企画・開発・購買・製造・物流・販売という一連の企業活動を「顧客に提供する価値をより高める」という一つの視点で貫く活動といえます。
例えば、配送の高頻度化が顧客にとっての価値を高めることであるならば、それに向けた活動が自社のマーケティングであり、製造リードタイム短縮も顧客の価値創出につながるならば、それに向けた活動もまたマーケティングということになります。
一方セールスは、マーケティング活動から生み出された様々な顧客への価値向上策を、売上に変換する役割と定義されるのです。
この考え方を実現するために、私たちが行わなくてはならないのが「創って造って売る」仕組みの構築です。
すなわち、顧客や市場のニーズに合致した画期的な製品・サービスを「創り」、高い生産性を維持しながら、顧客の要望に即応できる「造る」しくみを、「売って」顧客の利益を創出することが求められているのです。
この考え方を実践すれば、3〜4年で利益を3倍に増加させることも不可能ではありません。
例えば、
売上高100億円
・営業利益5億円(営業利益率5%)
・固定費65億円
・変動費30億円
の企業の場合、
3倍の利益増を売上増で賄おうとすれば、300億円の売上高が必要になります。また、固定費の削減で3倍の利益を確保しようとすれば、10億円のコストダウンが必要となります。
どちらも極めて非現実的なアプローチです。
しかし、「造る」の優位性で獲得した(適用ツールは、DBR、S-DBR、またはCCPM)20%増の生産能力を、これまでより20%高い価格で販売できたらどうなるでしょうか。
売上高120億円−固定費65億円−変動費36億円=19億円
となり、利益額は3.8倍になります。これが、TOCマーケティング&セールスが目指す第一の姿です。
それでは、新しい価値を内包した製品やサービスを売るセールスはどのような役割を果たせばよいのでしょうか。
多くの企業では、部門毎に売上げやコストなどのその果たす機能に応じた指標を追いかけています。企業の最終目的は儲けることであっても、その役割によって求めるものが異なるということです。
購買部門には購買部門の、製造部門には製造部門の役割があり、例えば、1本のドリルであっても、それをめぐる行動は180度違ってくるのです。
購買部門は、購入費用の削減を通じて利益に貢献することが使命です。一方製造部門は生産性を向上させ、より少ない工数でより多くの製品を製造することが使命となります。
したがって製造部門は、その使命を果たすために高価なドリルが欲しい。ところが、購入費用を削減したい購買部門はそれを承諾しません。
高価格ドリルを売りたいメーカーの営業は、どのような売り方をすればよいのでしょうか。どのように購買部門を説得すればよいのでしょうか。TOCを通じたセールスでは、以下のようにアプローチしていきます。
まず、「高価格ドリル」と「低価格ドリル」という明確な対立を下図のように捉えます。製造部門は高価格ドリルがほしいのは生産性を上げるためです。生産性を上げるのは会社が儲けるためです。
一方の購買部門は低価格ドリルで十分とします。それは、支出を減らすためです。支出を減らすのは、会社が儲けるためです。
即ち、最終的な目的は「会社が儲ける」ということが明確になります。
つまり、営業がなすべきことは、
| @ | 顧客の役割に応じたニーズギャップを明らかにし、 |
| A | より顧客が儲かる(最終目的にフォーカスした)提案を行うことなのです。 |

顧客の「儲け」を提案をすることは単に製品機能の優位性だけを売り込むことではありません。
自社が売っている製品・サービスが顧客の本来の目的である「儲け」にどうつながるのかを、購買部門に納得して頂く活動にほかならないのです。
普段耳にする顧客の声は、表層的なものでしかありません。その裏には、必ずそれを言わしめる真の問題や、困りごとがあるはずです。
TOCでは、その裏側に隠された顧客の真の声をこのような方法で探し出し、真のニーズにフォーカスするのです。それがTOCにおける「セールス」の極めて重要なポイントです。
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