DBR(生産部門復活の鍵を握るDBRの実践)

2.制約条件を徹底的に活用する

日付:2004/09/13

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☆新連載 GSCチーフコンサルタント 飯塚 昇☆
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践
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飯塚 昇(いいづか のぼる)
ゴールシステムコンサルティング(株)チーフ・コンサルタント

メルマガをご覧の皆さんこんにちは。
ゴール・システム・コンサルティング(株)の飯塚です。
前回は改善の5ステップの「1.ネック工程を見つける」について書きました。
<改善の5ステップ>
1.制約条件を見つける。
2.制約条件を徹底的に活用する。
3.制約条件以外を制約条件に従属させる。
4.制約条件の能力を向上させる。
5.惰性に注意しながら1.に戻る。
今回は『生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(その8)』改善の5ス
テップの「2.制約条件を徹底的に活用する」について考えてみます。

例によって小説「ザ・ゴール」のハイキングの抜粋をお読みください。
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「いいか、もっと早く進みたいんだったら、どうやってハービーのスピードを上げられるか考え
るんだ」私がそう言うと、みんな黙り込んだ。
 しばらくすると、列の後方の子が言った。「おーい、ハービー、リュックの中に何が入ってる
んだ」「関係ないだろう!」ハービーが答えた。‥‥
「ハービー、ずいぶん重いな。いったい、何が入ってるんだい」‥‥
「よし、みんなで分担して持とう」
「いいよ、自分で持てるよ」ハービーが言い張った。
「ハービー、いいかい。ここまで頑張って持ってきたのはわかるけど、もっと早く進まないとい
けないんだ。軽くなれば、もう少しは速く歩けるだろう」‥‥
 再びみんなが歩き出すと、ハービーの歩きも軽やかだ。リュックがすっかり軽くなり、まるで
空気の上を歩いているような気分だろう。今度は速い。さっきまでの二倍くらいの速さだ。それ
に、みんなバラバラにならない。在庫が減ってスループットが増えた。
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 さらに小説では、P236〜ジョナ先生を工場へ招いて実際に工場で「制約条件を徹底的に活
用するためのヒントが書かれています。 

小説に出てきた徹底活用のヒントを下記に示してみます。
1)作業者の休憩時間にネック設備も止まっている。
2)セットアップ(段取り)により停止している。
3)代替設備があるのに単位コスト高になるという理由で使っていない。
4)すぐに売れない物をネック設備を使って作っている。
5)ネック工程の作業が終わった後に、品質検査を行っている。

この5点は主に、TOCで言う3つの制約の1つである「物理的制約」を解消するための方策で
すが、2)に書かれた代替設備の活用などは、どちらかというとスループットの考え方を理解し
てもらい「方針制約」となっている部分を解消する必要があります。

 簡単に言うと生産ライン内の「ネック工程については、本当にフル活用していますか?
例えば、運転可能時間(24時間ベースでは)フルに良品を作り続けていますか?」という質問
をしてみるのも良いと思います。

 そして「ボトルネックの一時間当たりの生産能力=工場の一時間当たりの生産能力」と考える
と、「ボトルネックの実際のコストは、工場全体の総費用をボトルネックの総運転可能時間で割
って求めることができます」決して単位コストなどではないのです。

 このように、問題を明確にして全員がネック工程を止めない、更に能力をUPさせるにはどう
したらよいのか?常に考えることが必要です。

 また、前回(その7)で書きました「生産ロットサイズ」については、運搬回数や時間の問題
が無ければ小さい方が速く物を流すことができますが、何が何でも小さくすれば良いと言う訳で
はありません。

 特にネック工程については、出来る限り生産量を増やしたいのですから一定のルールの基で
「ロットまとめ」的な考え方を許すことがあります。それは、段取り回数を減らし生産時間を増
やすためです。ただしこの場合も、一週間や一ヶ月も先のオーダーをまとめて生産して良いわけ
がありませんし、納期の迫っているものを後回しにして良いということでもありません。

このへんについては自社内で、スループットを最大にするために許される範囲を決める必要があ
ります。

 また、生産ロットや生産計画の立案方法については、別途書いていきたいと思います。
次回は、改善の5ステップで一番難しいと言われる「3.制約条件以外を制約条件に従属させ
る」について書いてゆきます。

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