DBR(生産部門復活の鍵を握るDBRの実践)

(1)問題意識

日付:2004/09/13

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☆新連載 GSCチーフコンサルタント 飯塚 昇☆
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(1)
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飯塚 昇(いいづか のぼる)
ゴール・システム・コンサルティング(株)チーフ・コンサルタント

メルマガをご覧の皆さんこんにちは。
ゴール・システム・コンサルティング(株)の飯塚です。
今回よりしばらくの間、TOC「DBR(ドラム・バッファ・ロープ)」
について『生産部門復活の鍵を握るDBRの実践』と題して、連載させて
いただきますのでよろしくお願いいたします。
記事を読んで質問がありましたら遠慮なく投稿してください。

DBRの基本は、1970年代にゴールドラット博士がスケジューラー
手法として開発し、1980年代前半にスケジューラーソフト(OPT)
として発売、効果を上げ米国で一躍有名になりました。ゴールドラット
博士はOPTの良さをもっと多くの人に知ってもらうため、OPTの背
後にあるコンセプトを小説「ザ・ゴール」として発表、米国で250万
部のベストセラーとなります。しかし、読者から「ザ・ゴールを読んで
その通りに改善した方がOPTを導入するより効果がある。」という意見
が沢山来たことからソフトウェアに疑問を持ち、その原理を研究して確立
した「生産部門の管理手法」です。

DBRの考え方等については、次回から順々に説明させて頂きますが、
まず今回は「問題意識」について考えてみたいと思います。
小説「ザ・ゴール」の冒頭で、主人公のアレックス・ロゴと大学時代の
恩師ジョナが再会し「生産性」について問答をする場面があります。
ジョナが「ロボットを使って、工場の生産性は本当に上がったのかね」
という質問に対し、アレックスは「一つの部署では、三六パーセント
アップしました」と胸を張って答えました。しかし、その後の問答で
ジョナは「仕掛りも人件費も減らず、売上げ上がっていないのならば
ロボットを導入して生産性が上がったとは言えない」‥‥
このジョナとアレックスの問答に似たようなことは、私達コンサルタ
ントとユーザーの間で日常茶飯事行われています。
ナゼなのでしょうか?

やはり私は「問題意識」だと思います。
あるべき姿を意識し、現状と比較し、その違いを感じ取り、そして
この問題を解決しようとする意欲と根気だと思います。
この問題意識が薄ければ、いくら分析してもその問題を的確に捉える
ことができなかったり、問題そのものを見過ごしたりして、改善の目
を見つけることができません。
問題とは、意識的に知ろうとしないと把握できない性格を持っています。
そうして日常面では、自分やグループの心の中に埋没しがちなものです。
そのためにも、目標を明確にし、現状との差の中にある問題を意識的に
探すことが必要なのです。また別な言い方をするならば、「問題はそこに
あるのではなく、自ら作り出していくもの」と言っても良いと思います。

要するに、ロボットを導入して三六パーセント生産性が上がったことに
ついて問題意識を持てるかどうかがポイントになります。
この事について、ジョナはアレックス・ロゴに対して、「仕掛りも人件
費も減らず、売上げ上がっていないならば」という新しい視点を与えた
ということになるのです。
そういう条件を当てはめてみるとロボットの生産性とはいったいどうや
って捉えていたのだろうかという新しい疑問がわいてきます。
こうして視点を変えてみると、新しい問題が見えてくるのです。

次回からDBRの機能と構築の仕方・推進上で発生する障害について
考えてみたいと思います。

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