DBR(生産部門復活の鍵を握るDBRの実践)

生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(16-2)

日付:2004/09/13

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連載
☆生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(16-2)
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飯塚 昇(いいづか のぼる)
ゴールシステムコンサルティング(株)チーフ・コンサルタント

メルマガをご覧の皆さんこんにちは。
ゴール・システム・コンサルティング(株)の飯塚です。
今回はDBRでの詳細スケジューリング手順(その4)DBRスケジューリング
について書いてみます。

TOCのスケジューリングロジックはゴールドラット博士が開発したOPTのアル
ゴリズムです。この考え方は前回も紹介しましたヘイスタックシンドロームの中
ではじめて紹介されました。

TOCでは工場内のものの流れや生産資源の相互関係を「Net」と呼ばれるスタ
イルで記述します。「Net」とは、Goldratt Instituteの創出でありTOCのスケ
ジューリングの根本となる考え方です。そしてNet及びTOCスケジューリングを
理解するためには、パート(PERT:Program Evaluation and Review Technique)
のネットワーク図の考え方を理解する必要がありますので、PARTについて少し
書いてみます。PERTは皆さんもご存知のように、複雑なプロジェクトの管理のた
めに1950年代後半に考えられ、米空軍の中に兵器開発の日程管理等の改善に科学的
方法を導入しようという狙いで、OR(オペレーションズ・リサーチ)チームにより
考えられ、ポラリス型潜水艦の設計に適用され大成功を収めました。その後PERT
はアメリカのあらゆる産業に広がり、日本では建築関係の日程計画などでよく使わ
れています。
<仕事(タスク)の自由度(フロート)>
ガントチャートを作成してスケジュールを表す場合、横に時間軸をとり、縦軸に仕事
を配置します。そして、それぞれの仕事の開始時点と終了時点の間に線を引きます。
現時点から仕事の終了時点までの間で実際に作業をする期間に余裕がある場合は、こ
の余裕を「自由度:フロート」と呼びます。このスケジュールにおいて着手期限に余
裕がある場合、もっとも早く着手できる日を最早着手日と呼び、逆にもっとも遅く着
手できる日を最遅着手日と呼びます。TOCのスケジューリング理論では、この最早
着手日と最遅着手日の考え方が非常に重要になります。そして、最早着手日に仕事を
スケジュールすることをフォワード・スケジューリングと呼びます。
フォワード・スケジューリングでは、順序関係のある仕事のうち最初のものを最早着
手日に始めます。そして、次の仕事もすぐに着手します。要するに仕事を前倒しして、
早め早めに計画していきます。フォワード・スケジューリングの利点は、後ろにフロ
ートを取ってあるために予期せぬマーフィーが出現しても、納期に遅れる危険性が少
ないことです。しかし、早め早めに生産するため仕掛が増えることになります。
バックワード・スケジューリングは逆な考え方をし、納期からさかのぼって最遅着手
日を決めていきます。仕事に順序関係がある場合は最後の仕事の最遅着手日を決め、
それに合わせて一つ前の仕事の最遅着手日を決めるというように、さかのぼって計画
を立てます。バックワード・スケジューリングの利点は、リードタイムが最短になる
ことです。ただし、納期に対する自由度はゼロですから、何か予期せぬトラブルがあ
った場合は納期遅れを覚悟しなければなりません。
PARTでは、一連の仕事(プロジェクト)を線で結ぶと共に、平行して進めること
のできる作業を見出しネットワークを構成します。また、このプロジェクトを構成す
る作業をアクティビティと呼び、アクティビティを結ぶ結合点をイベントと呼びます。
そして、アクティビティの横に2段の箱を置き、上の段には最早開始時刻を入れ、下
の段には最遅着手時刻を入れます。これは余裕のある作業は、ギリギリまでスタート
を遅らせることを意味します。このようにしてみると、上と下の段の数値が一致して
いる箱があります。これを「クリティカルパス」と呼びます。このクリティカルパス
が遅れると、全体の完了時刻が遅れてしまう余裕の無いアクティビティを意味します。
そして、NETはこのパート図の工場版と言えます。

次回はこの、NETについて書いてみます。

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