
日付:2004/09/13
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連載
☆生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(16-1)
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飯塚 昇(いいづか のぼる)
ゴールシステムコンサルティング(株)チーフ・コンサルタント
メルマガをご覧の皆さんこんにちは。
ゴール・システム・コンサルティング(株)の飯塚です。
今回はDBRでの詳細スケジューリング手順(その3)順序計画を作るについて
書いてみようと思ったのですが、その前にスケジューリングの考え方を知っても
らうため、MRPについて書いてみます。
TOCのスケジューリングは、ゴールドラット博士が書いた本「The Haystack
Syndrome(乾し草症候群)」で、従来の生産情報システムが実際の生産管理に
役立っていないことに警鐘を鳴らし、従来のMRP(Material Requirements Plan
ning)の修正点を織り込み、TOC情報システムを提唱しました。そのためTOC
スケジューリングを理解するためには、現代の生産管理の基本となっているMRP
システムの利点・弱点を知っておく必要がありますので、MRPについて若干触れ
ておきます。
MRPによる生産管理で最初に行う行為は基準日程計画(Master Production Sc
hedule=MPS)の策定です。MPSは顧客からの実需か、需要予測を基に「何を
、いくつ、いつ、どこで製造するか」を計画するものです。
<MPSの計画手順の概要>
1.現時点の販売予測を基に計画需要量を決める。(需要計画の作成)
2.需要計画から引き当て可能な製品在庫を考慮する。(正味所要量の決定)
3.計画の誤差を考えて安全在庫の上積みをする。(必要生産量の決定)
(複数の工場がある場合は、この時点でどの工場で生産すべきかを考慮)
簡単に書くとこのような手順でMPS(基準日程計画)は作られます。
そして基準日程計画の対象製品は、完成品だけではなく半完成品や部品を含み
計算を行うこともあります。そして生産する製品により数万点に及ぶ部品の組
合せになり、これらを一度に計算すると数時間から数日かかることもあります。
次に行うのはMRP(資材所要量計画)の策定です。MRPはMPSで作成された
計画に従って、必要な部品、原材料(資材)を部品表やレシピと呼ばれる製品構成
マスター(または部品構成マスター)を基に、製造日程を逆算しながら仕入先や
協力工場から納入されるよう納期を設定します。そして当然ですが、部品点数が
数万点で仕入先や加工工場が数百に及ぶ場合、この計算をいかに処理速度が速い
コンピュータで行っても処理に大変な時間がかかります。
MRPのロジックに従う限り、必要なものを、必要な時期に、必要な量だけ手配
するわけですから、部品や材料の作り過ぎはなく過剰ストックはゼロになるはず
です。またMRPは計画を策定する単位を一週間から一日程度にまとめています。
この計画策定単位はタイムバケットと呼ばれ、製造時期を枠で区切って計画する
ことを意味します。ある意味ではいつ造るかが先に決められ、何個作るかがこれ
に当てはめられると考えて良いでしょう。
そのほかMRPには、段取り効率を上げるためにロットまとめなどが行われます。
ここまでの計算はあくまで資材の所要量計算です。ようするに生産能力が無限大
にあるという前提で計算されています。
そして次に必要なのが能力所要量計画(Capacity Requirements Planning=CRP)
の策定です。CRPではMRPの結果を基に製造工程で必要な作業時間を計算します。
これを負荷山積みといいます。そしてこの負荷山積みされた結果を基に、製造工程
の能力と照らし合わせ能力以上の生産量がある日程について、MRPに戻り作業着
手日を前(前日・前週)にずらしたりしながら、CRPにより確認しながら生産可能
な計画を作ります。これを山崩しと呼びます。
しかし、このように大変優れたシステムですが実際に運用をしていくと、いくつか
の深刻な問題に突き当たります。
<MRPシステムの限界>
1.部品表の問題
MRPでは前述したように、タイムバケット内でロットのまとめが行われます。従っ
て手配する部品が共通部品である場合、合計された使用量がどの工程で必要とされ
ているかが把握できません。よって親製品の需要変動がどの孫部品に対して、どの
ように影響するかを直接把握することが出来ないのです。
2.資材展開における無限負荷山積みの問題
MRPでは、工場の能力を一切考えず資材の所要量計算を行った後で工程の能力計算
を行います。もしも、工程負荷がどうしてもオーバーする場合MRPに戻り再計算
することになります。そしてこの手戻りループがどうしても収束しない場合、MRP
はまったく機能しません。(また、ロットまとめにより部品展開が怪しくなります)
3.固定リードタイムの問題
MRPでは、固定リードタイムを採用していますが、これによってスケジューリング
上の自由度が非常に制約されることになり、実効性の高いスケジューリングを組む
ことが大変難しくなるのです。
ここまでMRPについて書いてきましたが、TOCの生産情報システムではこれらの
MRPの反省点をクリアーするため、生産活動をスループット最大化という目標から
制約工程の活用計画を策定します。ドラム・バッファー・ロープのアルゴリズムを
活用しスケジューリングを通じて生産活動全体の同期化を推進し、改善活動を誘発
するという。表裏一体化のシステムとも言えます。
次回はこの、DBRスケジューリングの考え方を順を追って書いていきます。
TOCはどうなるのかin2005
[2005/04/20]
なかなか導入ができない? DBRはどうなるのかin2005
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生産部門復活の鍵を握るDBRの実践
[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(21)
[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(20-2)
[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(20-1)
[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(19)
[2004/09/13]
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[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(18-1)
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生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(17)
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生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(13-1)
[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(12)
[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(11)
[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(10)
[2004/09/13]
(9)3.制約条件以外を制約条件に従属させる
[2004/09/13]
2.制約条件を徹底的に活用する
[2004/09/13]
継続的改善の5ステップ
[2004/09/13]
(6)保護能力とバッファー
[2004/09/13]
(5)遅れの伝播
[2004/09/13]
(4)従属性と変動性
[2004/09/13]
(3)DBRのスケジューリング
[2004/09/13]
(2)DBRの基本
[2004/09/13]
(1)問題意識
[2004/09/13]
生産部門復活の鍵を握るDBRの実践