DBR(生産部門復活の鍵を握るDBRの実践)

生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(11)

日付:2004/09/13

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連載
☆生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(11)
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飯塚 昇(いいづか のぼる)
ゴールシステムコンサルティング(株)チーフ・コンサルタント

メルマガをご覧の皆さんこんにちは。
ゴール・システム・コンサルティング(株)の飯塚です。
前回は改善の5ステップの1〜3(DBRの構築)を進める中で、今までの
経験から特にやっておいたほうが良いと思われる事項を紹介しました。
今回は『生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(その11)』として、改善の
5ステップの「4.制約条件の能力を向上させる」「5.惰性に注意しながら
1.に戻る」について書いていきます。
<継続的改善の5ステップ>
1.制約条件を見つける。
2.制約条件を徹底的に活用する。
3.制約条件以外を制約条件に従属させる。
4.制約条件の能力を向上させる。
5.惰性に注意しながら1.に戻る。

まずステップ4に移る前に、制約工程がいまだ制約となっているかを調べてく
ださい。ステップ3までの活動により制約工程が今までの生産能力より向上す
ると、この時点で制約工程が別の工程に移っている場合があります。
もし制約工程が別の工程に移っていた場合は、ステップ1に戻って新たな
制約工程に対するDBRの仕組みを作らなければなりません。ただし、新たな
制約工程に対しDBRの仕組みを作り上げるということは、今まで苦労して作
り上げた仕掛け(計画の立て方・置き場の仕組み・管理ルール等)を1から作
り直さなければならない可能性が出てきます。本来人間は変化に対し抵抗する
ものです。そのため、やっと軌道に乗ったDBRの仕組みをまた変えなければ
ならないとなると、生産現場は非常嫌がることが考えられます。
このようなことが懸念される場合は、一つの方法として次にあげる様に制約工
程の改善を行ってしまい、ネック工程を意識的に固定してしまうことが有効で
す。
要するに他の工程もある程度改善を加え、現在の制約工程が安定的に制約工程
であり続けるようにしてしまうのです。しかし、これを行うかどうかは、得ら
れるスループットと改善にかかる費用を天秤にして考えなければならないのは
当然です。

そこで「4.制約工程の能力を向上させる」ですが、実際にこのステップを
実行するために以下の3点をチェックしてください。

1)DBRの仕組みが上手く機能していて制約工程の能力も最大限に発揮され
ている状態か?

2)設備の機能的な問題などにより、これ以上制約工程の生産量を増やすこと
が出来ない状況か?

3)上記2点のどちらかに該当する場合は、更に制約工程の能力以上の需要が
この先続くことが見込めるかどうか?

もし、制約工程の能力をこれ以上向上させることができず、需要がこの先も望
める場合にはステップ4を実行すべきかを慎重に考える必要があります。

要するにこのステップでは、設備を購入したり人を雇ったりして制約条件を変
化させます。ステップ2と違うのは「お金をかけても制約工程の能力を上げ、
需要に対応できる能力を持たせる」ということなのです。

 設備の導入は時間も掛かりますし、費用も掛かります。しかし、タイミング
を逃すと「機会損失」が発生するかもしれませんし、顧客の信用を落とす場合
もあります。注意して進めてください。

 最後に「5.惰性に注意しながら1.に戻る」ですが、基本的にはステップ
4を行うことで制約だった工程が制約でなくなるのですから、新たな制約工程
を見つけるステップ1に戻り、新たな制約工程に着目したDBRの仕組みを作
ることになります。ここで注意すべきことは、「惰性に注意しながら」という点
です。
「人間の変化に対する抵抗」を排除し、終わりのない改善を進める。
今までDBRの構築を進めてきた中で決めたルール(先入れ先出し等)や、活
動(制約工程を意識した生産など)がネックが変わることにより崩れないよう
にすることも意味しているのです。

以上、今回まででDBRの構築手順と継続的改善の5ステップについて書いて
きました。
次回からは、DBRの計画の立て方や日々の運用の仕方などをいくつかの例を
示しながら書いていきたいと思います。

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