DBR(生産部門復活の鍵を握るDBRの実践)

生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(10)

日付:2004/09/13

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飯塚 昇(いいづか のぼる)
ゴールシステムコンサルティング(株)チーフ・コンサルタント
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メルマガをご覧の皆さんこんにちは。
ゴール・システム・コンサルティング(株)の飯塚です。
前回までは改善の5ステップ「3.制約条件以外を制約条件に従属させる」
について書きました。
<改善の5ステップ>
1.制約条件を見つける。
2.制約条件を徹底的に活用する。
3.制約条件以外を制約条件に従属させる。
4.制約条件の能力を向上させる。
5.惰性に注意しながら1.に戻る。
今回は『生産部門復活の鍵を握るDBRの実践(その10)』として、改善の
5ステップの1〜3(DBRの構築)を進める中で、今までの経験から特に
やっておいたほうが良いと思われる事項をいくつか紹介します。

まず1番目は、置き場管理・現品管理です。
DBRの仕組みでは、バッファーと呼ばれるネック工程及び出荷を守るための
置き場が設置されます。この置き場は通常、日々の生産状況を知らせてくれる
機能「目で見る管理」を持っており、この仕掛りの状況によりロープと呼ばれ
る投入工程への投入量コントロールが行われることは既にお話しました。
それではどのような置き方をしたら良いのでしょうか?
生産している製品の大きさ・状態等により一概に「こうだ!」とは言えないの
ですが、基本的な考え方を示してみます。

<ネック工程前(CCRバッファー)の例>
1)ライン別または設備別に置き場所を区分する(線や棚分け等)
2)異常が一目で分かるよう置き場に、正常または異常範囲に色付けをする
3)ネック工程の能力向上のため、並べ替えが容易にできる置き方

<非ネック工程の例>
1)通路の近くで目に見え易い場所に設置(出来る限り1工程に1箇所)
2)先入れ先出しが可能な置き方をする。

<その他>
1)異常品置き場を一箇所に集中させる
2)設備の近くには、今、作業する分だけを置く場所を決める

2番目は、ネック工程の状態管理です。
基本的にネック工程では、目標に対してどれだけ遅れているか?それとも
進んでいるのか?が分かる「累積の生産実績グラフ」を貼っておくと良い
と思います。また、日々の変動がどのようになっているか?を知るために
「日々の実績推移グラフ」と「稼働率グラフ」を貼っておくと、問題が見
え、今後の改善のネタが出てきます。

3番目は、デイリーミーティングです。
生産部門は生き物と同じで日々変化しているものです。しかし、この変化
に対し問題が起きるまでは「何とかなるだろう」「後で知らせればいい」な
どの個人的な判断により、結果として手遅れになるケースが多いようです。
そのため、一日1回決まった時間に数分程度のミーティングを生産ライン
の主要メンバーが集まり情報交換することをお勧めします。なおミーティ
ングの場をネック工程前のCCRバッファーで行うようにすれば、生産状
況も一目で分かりますし、指示もその場でできます。

4番目は、TOC掲示板の設置です。
実施効果をPRすると共に、社員への啓蒙活動も兼ねた掲示板を設置する
ことで、今何をしているのか?どのような効果が出ているのか?今後何を
しようとしているのか?などが全員に分かってもらえます。
基本的にこの掲示板へ貼られているものの例を下記します。
(売上げ推移グラフ、スループット実績、各グループのアクションプラン、
仕掛り推移グラフ、リードタイム実績推移グラフ、改善事例紹介、‥‥)

5番目は、作業指示の簡素化です。
実際、非ネック工程の作業指示は物の到着順序(先入れ先出し)で生産順
が決められるのが普通ですが、他の工程のトラブルや特急依頼により順序
を指示しなければならない場合があります。
通常の指示方法としては、Noカードにより順序指示が簡単です。これは
投入工程で投入した順序と同じNoの付いたカードを製品に付け、Noの
若い順に作業を行うというものです。
また、途中で特急で流さなければならない製品に対して発行する「特急
カード」なども指示の簡素化に役立ちます。(ただし頻発は注意です)
このようにして、出来る限り人手を掛けずに指示を行う方法が必要です。

以上、代表的な項目を書きましたが、全てを実施していないといけないと
いうものではありません。自分の会社・工場にあった必要なものをDBR
の仕組みの中へ作りこんで行けばよいと思います。

 次回は、改善の5ステップに戻り「4.制約条件の能力を向上させる」
「5.惰性に注意しながら1.に戻る」について書いて

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