DBR

DBR(ドラム・バッファー・ロープ)
- DBR (Drum Buffer Rope) -


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かつて製造業はモノ造りの機能を徹底的に効率化し、「よい品質のものをいかに早く、安いコストで提供できるか」を競ってきました。工場では各工程が最大の能力を発揮するように改善活動を進め、能力増強分は右肩上がりの売上高(出荷高)に吸収され、そのまま企業収益に直結してきました。

しかし今日、「顧客が見えない」、「市場が見えない」という時代の中で、工程(工場)が予算や評価を守るため、受注に直結しない製品を作るということは、在庫(棚卸)を増大させ、資金の回転を悪化させ、多大な管理工数を投入させる結果につながります。

また、従来の生産性向上活動は、各工程の能力を高度にバランスさせながら、生産工程の能率や設備の稼働率を高めることを追及してきました。しかし、各工程をバランスさせることは顧客の要求変動や生産設備のトラブル・品質トラブル・作業者別の能力差などの不確実性により非常に難しく、人と設備の生産性は高いが、モノの流れやスピードが犠牲にされることが多いのです。

生産現場における対立の雲

TOC(制約条件の理論)では、「工場の生産性はボトルネック工程の能力以上には絶対に向上しない」という至極当たり前の原理を基に、工場全体をネック工程に同期させる生産を行うことにより、生産性が飛躍的な高まり、仕掛りや在庫が劇的に減少することを実証しました。そしてこの方法が「DBR」であり、実現のための手順が「継続的改善の5ステップ」です。


TOCの生産改善手法(継続的改善の5ステップ)

TOCにおける生産改善はネック工程に同期させスループット最大化を実現する「継続的改善の5ステップ」により実現されます。

まず、第1ステップは工場の物理的な制約条件を見つけることから始めます。スループット向上を伴わない改善はいったん対象から外します。

第2ステップでは、制約条件資源を最後の一滴まで余すことなく使い切り、隠れた生産能力を引き出すことを実践します。その根底には、ネック工程といえども様々な要因で現実には能力を100%発揮しておらず、ネック工程が休止することは、サプライチェーン全体が産出するキャッシュを損失させるという事実があります。このステップでは従来の改善手法をネック工程に集中的に展開します。



第3ステップでは、工程内の仕掛を最小限にし生産スピードを向上させるために、先頭の資材投入をネック工程の生産スピードに同期させてコントロールします。さらにネック工程の前にだけ、さまざな生産のゆらぎからネック工程を守るため、計画的な在庫(バッファー)を設置し、それ以外の工程は稼働率を高めるという考え方をやめ、仕掛在庫を持たないようにします。このようにしてネック工程と先頭の投入工程だけを重点的に管理すれば、全工程の能力をバランスさせる事なしに、生産性向上と仕掛最小を実現できます。

そして第4ステップの段階になっても依然ネック工程が変動しなければ、初めて投資を伴った改善や人の採用を実施しネック工程の能力を向上させるのです。この5ステップの実践が多くのサプライチェーンソフトが採用するTOCの生産スケジューリング理論であるDBR(ドラム・バッファー・ロープ)なのです。

こうして活動を進めてゆけば必ず2つの問題、すなわち前述した方針制約による活動の停滞と生産能力が需要を上回った状態、市場制約が大きな障害になります。従って収益を最大限にするためには、生産部門の改善と並行して方針制約の解消と市場拡大の手法が何としても必要ということなのです。このため最後の第5ステップでは制約条件がどこに変化したかを注意深く見極めた上で、第1ステップに戻ります。

DBRの仕組み


◆TOC-DBRの概要

書籍のご案内


TOC-DBR導入事例解説

『在庫ゼロリードタイム半減TOCプロジェクト
  ―究極のムダとりに挑んだ3社の実例』


村上 悟 (著), 井川 伸治 (著), 石田 忠由 (著)


企業内研修カリキュラムコース


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