クリティカルチェーン(CCプロジェクト管理講座)

3,最小自由度の原則 (こまねずみはダメ???)

日付:2005/04/20

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CCプロジェクト管理講座(3)
3,最小自由度の原則 (こまねずみはダメ???)
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こんにちは西原です。CCプロジェクト管理講座第3回を始めましょう。
前回では私のプロジェクト管理経験(失敗)談を書かせて頂きました。
締切におわれる毎日の「締切恐怖症」から逃れるために色々やってき
たなかでMS-PROJECT95に出会うところまで書きました。

ここから、PERT/CPM、MS-PROJECT95による管理の話しを始めますが、
具体的な話しの前に、プロジェクトマネジメントにとって大事な考
え方「自由度」について今回は書きましょう。

先日とあるところで会議をしていたのですが、途中採用された新人の
仕事の仕方をみてふと「自由度」の事を思い出しました。

会議では、営業・マーケティング戦略について話し合われていました。
彼は営業担当なので聞いておくべき事が沢山あります。

ところが入社早々にもかかわらず、仕事が一杯詰まっているので、仕
事をやって、途中から会議に参加し、また仕事に戻るという事をして
います。
まさにマルチタスク。CCPMではもっとも避けなければならない行動で
す。マルチタスクの件はまた後ほどふれるとして、おもしろい(失礼)
事は、会議の中で質問が出たときの彼(新人)の応対です。

「○○ってどうなっているの?」とある方からちょっとした質問をさ
れると、会議室から出て自分の机の書類などを探し戻ってきて「ちょ
っとよくわかりませんでした」これを何度も繰り返します。

たいして重要でもない事にでも質問されても即反応して行動します。
私もどうでもいい質問をしてしまって、調べ出したので悪いなぁと
思うことが多々ありました。

すばやく行動するまじめな人だと思いますが、質問→会議中座→会
議に戻る→質問→中座とバタバタ繰り返すので質問の意図もはっき
りしないまま調べにいき、結局わからないまま戻って来るという事
をしてしまいます。
そして途中参加で会議の流れがわらかないので次の質問の意図もわ
からない。
こんな事を繰り返して、忙しい割に全く中身が伴わないという状態
になっていました。

この状況の時に図太い人なら、きっとこうするでしょう。
質問が出てすぐにわからないなら、「今すぐにはわかりません」と、
とりあえず答え、その質問の意図、重要度、調査期限について質問
を返す。

そして期限がかなり先で、かつ、調査の期間が短ければ、その作業は
先送りにして、他の緊急性の高い仕事に取り組む。こんな事をするの
ではないでしょうか。

この後者の行動パターンは「最小自由度の原則」に従った行動といえます。

参考「革新的生産スケジューリング入門―“時間の悩み”を解く手法」
佐藤 知一 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820715011/goalsystem-22

締切までの日数から作業にかかる日数を差し引いた日数は、あなたが開
始をずらせる最大の日数になります。これを自由度(フロート)とよび
ます。自由度が大きい仕事は余裕があるので後回しする事ができます。

逆に、重要な質問で、緊急度も高く時間もかかるならば、会議を中座し
てでも取り組まなければなりません。なぜならば自由度がほとんどない
からです。

この考え方を「最小自由度の原則」とよび、スケジューリングするとき
に欠かせない考え方です。

「最小自由度の原則」に従って作業計画を立てるとき前提条件になるの
は、「言われたらすぐやる」というきまじめなパラダイムを捨てている
事が必要です。
「言われたらすぐやる」これでは計画など立てられません。割り込み割
り込みの連続で、マルチタスクにならざるを得ません。あまりきまじめ
に人の話を聞いて仕事しては駄目、図太さが必要というわけです。

私がCCPMについてお客様と話していると、実はこの思考回路を捨ててい
ない人がまだまだいることに気づかされます。

私「CCPMを実施することによってプロジェクトの期間を短縮できます」
ある顧客「納期は決まっているので、どんな方法を使っても期間は短縮
     できないのではないですか?」
私「(一瞬)?????」

話しを聞いてみるとこの顧客は、仕事を受注したら即スタートする事が
普通なので開始日は固定されている。かつ納期が決まっているならば、
その間のリードタイムはどのような方法を使おうとも一定である。と考
えているのです。
こう考えれば、確かにそれは間違いありませんね。

しかし顧客からの受注に、プロジェクトの納期は決まっていても、通常
は開始日は決められていません。開始日はプロジェクトマネージャーの
裁量に任されます。プロジェクトマネージャーには自由度を考え開始日
を決定する自由があるのです。

ビデオ教材「わかりやすいTOC実践教室」の事例紹介の中で「顧客に約束
しているのは納期だ、投入日ではない」といい生産工程の投入をストッ
プする話が出てきます。
製造業でのDBRについての事例で、プロジェクトマネジメントではないの
ですが、スケジューリングの重要概念「自由度」について語っている場面
です。

ビデオ教材「わかりやすいTOC実践教室」
http://www.goal-consulting.com/showcase/video.html

プロジェクトには納期があり、プロジェクトマネージャーは締切恐怖症の
中で戦わなければなりません。その時自由に使える貴方の武器はプロジェ
クト開始日です。この事はとても重要です。

さて、来週はプロジェクトマネジメントでの私の失敗談「MS-PROJECT
95編」に戻りましょう、お楽しみに。
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