
日付:2005/07/25
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CCプロジェクト管理講座(18)
遅れること前提の時間見積もり
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クリティカルチェーンの実践方法として先週までに、プロジェク
トの定義「ODSC」、ロールバックによるネットワークの構築
、リソースの定義と順に解説してきました。ここまでのフェーズ
で、ネットワーク工程表ができており、それぞれのタスクにリソ
ースが割り付けられています。
次はタスク毎の時間の見積もりです。クリティカルチェーン法が
一般のプロジェクトマネジメント手法と特に異なる特徴的なフェ
ーズです。
この連載の中で、時間見積もりの現実について「10.計画する
とは」「11.完璧な計画の作成方法」「12. プロジェクト
のリードタイムのほとんどは待ち時間」「13. プロジェクト
マネージャーの方針制約」と4回にわたって記載しています。こ
の現実をふまえどのように時間見積もりをしていくかがこのフェ
ーズのポイントです。
まずタスクの時間見積もりを正確にすることは不可能であるとい
う現実を受け入れることが重要です。過去の経験などを考慮して
タスクの時間を見積もりますが、各タスクは統計的変動をうけま
すし、不確実性にさらされます。よって1点見積もりで正確に見
積もる事は不可能です。
ではPERT法のように3点で見積もれば良いでしょうか。PE
RT法の場合、楽観値(a)と最頻値(m)と悲観値(b)の3つの時間
見積もりをおこないます。その時間の分布は不確実性がたまに襲
ってくると悲観値になる、その悲観値は最頻値からかなり多めの
時間になると考えられβ分布すると考えます。
よってその数値を (a+4m+b)/6 の式に代入して各タスク所要
時間を計算していきます。
例えばある作業は 普通なら10日かかります。(m)、非常に
スムーズにおわると8日でおわれます。(a)、ただし問題が発
生すると18日かかる事もあります。(b)
このようにみつもられると上記の式に代入し
(8+4*10+18)/6=11 タスク所要期間は11日
と見積もるわけです。これを各タスクで実施しクリティカルパス
上のタスクを合計すればプロジェクト全体の期間を見積もること
が出来ると考えます。このように見積もれば各タスクの所要期間
が現状にあわせて正確に見積もることができるでしょう。このケ
ースを安全余裕の観点から考えると、最頻値にPERTの計算式
から導き出された1日を安全余裕日数をプラスして11日と見積
もったという言い方ができます。
こうやって見積もった期間をまもるように管理していけばプロジ
ェクト全体の納期も守られると考えます。
クリティカルチェーン法ではこのようなやり方を行いません。各
タスクの半分は見積もった期日より遅れると初めから想定して見
積もりを行います。各タスクの日数見積もりをおこなうとき50
%の確率で完了できる期間を1点見積もりします。
先ほどのPERTの例でいくと、50%確率で出来る日程は最頻
値より1日短い9日であったとしましょう。
であるならタスクの見積日数は9日になります。この日程では5
0%の確率でタスク完了日時を守れなくなります。PERT法の
場合計算をおこなって安全余裕日数を追加しますが、クリティカ
ルチェーン法の場合「遅れても良い」と方針を変えて安全余裕日
数を付け加えません。
各タスクをこのようなやり方で見積もり、クリティカルチェーン
上の各タスクの見積日数を合計すればプロジェクト全体の期間が
見積もれます。しかしこのような見積もりでプロジェクト全体期
間を計算し顧客に約束すれば納期遅れの可能性がでてきます。そ
こでここで初めて安全余裕日数を追加を検討します。プロジェク
トで守らなければならないのは顧客への期日である納期ですので
、各タスクの遅れなど問題視せず全体最適の観点でプロジェクト
全体に安全余裕日数をつけるのです。
このようにPERT法とクリティカルチェーン法では期間見積も
りの方法が異なります。
来週はなぜ50%見積もりにするのか、いままでの連載の復習に
なりますが再度まとめておきます。
CCプロジェクト管理講座
[2005/10/26]
30.「最終号」TOC/CCPMから組織の変革へ
[2005/10/19]
29.プロジェクト・マネジメント・オフィス
[2005/10/15]
28.複数のプロジェクトを如何にマネジメントするか
[2005/10/15]
27.リレー走者の原理とチームプレイ
[2005/10/15]
26.進捗管理の方法「ファシリテーション3
[2005/09/23]
25.進捗管理の方法「ファシリテーション2」
[2005/09/23]
24.進捗管理の方法「ファシリテーション」
[2005/09/08]
進捗管理の方法「バッファマネジメント」
[2005/09/08]
進捗管理の方法「どうやって遅れを管理するか?」
[2005/09/08]
クリティカルチェーン・スケジューリング(2)
[2005/08/08]
21,クリティカルチェーン・スケジューリング
[2005/08/08]
遅れること前提の時間見積もり(2)
[2005/07/25]
18.遅れること前提の時間見積もり
[2005/07/14]
17.リソースはどうやって定義する
[2005/07/06]
16.ODSCからネットワークを構築
[2005/07/06]
15.完成のイメージから逆算して計画を作る
[2005/06/26]
14. プロジェクト管理の中核問題
[2005/06/15]
13. プロジェクトマネージャーの方針制約
[2005/06/13]
12. プロジェクトのリードタイムのほとんどは待ち時間
[2005/06/05]
11.完璧な計画の作成方法
[2005/05/23]
10.計画するとは
[2005/05/23]
9.プロジェクトに関わる『人』の現実
[2005/05/11]
8早く始めれば早く終わる・・・・ことはない。
[2005/04/20]
7.なるべく早くが地獄への道・・・
[2005/04/20]
6,プロジェクトマネジメントの目的は何か?
[2005/04/20]
5,プロジェクトマネジメントソフトウェアー(PMソフト)
[2005/04/20]
4,クリティカルパスは早く家に帰る道??
[2005/04/20]
3,最小自由度の原則 (こまねずみはダメ???)
[2005/04/20]
2,従来型プロジェクトマネジメントの実践
[2005/04/20]
1.まずはプロジェクトとは何か考えてみよう「恐ろしい話・・」
TOCはどうなるのかin2005
[2005/04/20]
導入が進むが失敗例も増える!?TOCクリティカルチェーンの2005年