
日付:2005/06/15
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CCプロジェクト管理講座(13)
13. プロジェクトマネージャーの方針制約
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こんにちは西原です。CCプロジェクト管理講座第13回を始め
ましょう。疑問点や質問ご意見あれば弊社メーリングリストや私
宛に質問下さい。
前回は「プロジェクトのリードタイムのほとんどは待ち時間」と
いう話しでした。プロジェクトは統計的変動と不確実性にさらさ
れています。決められた日時があるとそれをまもるためには安全
余裕時間を計画しなければなりません。プロジェクトには沢山の
期日があります、顧客納期、顧客の決めたマイルストーン、自社
の決めたマイルストーン、部署納期、各人の作業期日。これらを
守るためには全ての期日に対して「実作業時間+安全余裕」の組
み合わせで計画する必要があるという話しでした。
ゴールドラット著「クリティカルチェーン」(P72)によると
不確実性を考慮して安全余裕を見込んだ80%確率の必要作業
時間は、平均的(50%)な必要作業時間に対して、200%
必要になると書かれています。これだけの安全余裕を加味して
日程見積もりを行えば守れる計画を作ることが可能です。
私が過去経験していたプロジェクトのデータをみてみると確か
に普通にかかる時間よりも長めに各作業を計画しています。き
ちんと守れる計画を立てようと意識していたので経験的に安全
余裕を入れていたわけです。
私はPMソフトを使って計画していましたが、いまだに多くの
人はエクセルで計画しているでしょう。エクセルで計画すると
変更するのが大変です。そんな方は私よりもっと多くの安全余
裕を入れて「守れる計画」を作ろうと努力しているるのではな
いでしょうか。
この連載で書いてきたように、私はきちんとスケジュールを立
てて仕事をするようにすると以前より各プロジェクトのリード
タイムが長くなってしまったわけですが、これは「守れる計画」
を作ろうとするあまり安全余裕をどんどん追加してしまってい
た事が根本的な原因です。
更に各プロジェクトのリードタイムが長くなってしまったので、
次のプロジェクトの開始日を前倒ししなければならなくなりま
す。そうすると業務の掛け持ちが多発するようになりますます
リードタイムが長くなる。そんな悪循環にはまっていたのです。
プロジェクトリードタイムが長くなっても計画が完全に守られ
ているのならまだましです。過去のプロジェクトの進捗を見る
と、この安全余裕のおかげでほとんどのプロジェクトの前半は
計画通り進んでいます。ところが後半になるとほとんどのプロ
ジェクトは遅れています。これはなぜでしょう。安全余裕で後
半の計画も守られるはずなのに不思議です。
この原因としてゴールドラット著「クリティカルチェーン」に
は「学生症候群」「早期完了の未報告」「マルチタスク」につ
いて書かれています。私は安全余裕をたっぷり入れて早め早め
に計画を行い、作業者に早めにやって貰うよう伝えていたので
すが、作業者は期限がまだまだ先にあるので、まるで学生時代
の夏休みの宿題のように着手を遅らせてしまいます。
このような状況だと安全余裕をつけておいても彼らにとっては
安全余裕が全くないのと同じ状況になってしまいます。そんな
状況の中で不確実性が襲ってくればどうでしょう。安全余裕が
ないのであっさり予定より遅れてしまいます。
作業の中に計画より進んでいる物があれば相殺されるので全体
では計画通りいくはずですが、不思議なことに計画より早めに
終わっている作業はほどんどありません。というのも作業者は
私にはやく終わったと伝えてくれないのです。べつにはやく終
わったからといって彼らにとって得は別段ないのですから完了
していても期限がくるまで置いておいたりしているのです。
更に彼らは私の依頼した仕事だけをやっているわけではありま
せん。他の仕事も同時に掛け持ちでこなしています。彼らは声
の大きな人の依頼の業務を切替ながらこなしているので一杯一
杯になってしまっています。
このような状況だと「プロジェクトは遅れは伝わるが進みは伝
わらない」せっかくの安全余裕も活かされないこんな状況にな
ってしまうのです。
TOCでは多くの問題は方針制約から引き起こされると行って
います。
私も自分なりの方針をもってプロジェクトを運営していたので
すが一体どの方針が間違っていたのでしょう。以下プロジェク
トマネージャーのもっている主な方針を記載しました。来週は
この方針について検討してみましょう。
<プロジェクトマネジメントの方針>
計画立案の場面
1−1、案件の必要作業を今日時点から列挙する
1−2できる事からやく開始する
1−3なるべく無駄がないよう計画する
進捗管理の場面
2−1、クリティカルパスを管理する
2−2、計画通り進むよう管理する
2−3、遅れたらすばやい対応をおこなう
2−4,進捗入力・コストなど様々な管理を厳密に行う
2−5、タスクを管理する
作業者へ伝える方針
3−1、効率を良くするために仕事をまとめて行う
3−2、必要な物を必要な時(締切日)にJust in timeで引き
渡せるよう頑張る
3−3,後工程はお客様と考えて努力する
CCプロジェクト管理講座
[2005/10/26]
30.「最終号」TOC/CCPMから組織の変革へ
[2005/10/19]
29.プロジェクト・マネジメント・オフィス
[2005/10/15]
28.複数のプロジェクトを如何にマネジメントするか
[2005/10/15]
27.リレー走者の原理とチームプレイ
[2005/10/15]
26.進捗管理の方法「ファシリテーション3
[2005/09/23]
25.進捗管理の方法「ファシリテーション2」
[2005/09/23]
24.進捗管理の方法「ファシリテーション」
[2005/09/08]
進捗管理の方法「バッファマネジメント」
[2005/09/08]
進捗管理の方法「どうやって遅れを管理するか?」
[2005/09/08]
クリティカルチェーン・スケジューリング(2)
[2005/08/08]
21,クリティカルチェーン・スケジューリング
[2005/08/08]
遅れること前提の時間見積もり(2)
[2005/07/25]
18.遅れること前提の時間見積もり
[2005/07/14]
17.リソースはどうやって定義する
[2005/07/06]
16.ODSCからネットワークを構築
[2005/07/06]
15.完成のイメージから逆算して計画を作る
[2005/06/26]
14. プロジェクト管理の中核問題
[2005/06/15]
13. プロジェクトマネージャーの方針制約
[2005/06/13]
12. プロジェクトのリードタイムのほとんどは待ち時間
[2005/06/05]
11.完璧な計画の作成方法
[2005/05/23]
10.計画するとは
[2005/05/23]
9.プロジェクトに関わる『人』の現実
[2005/05/11]
8早く始めれば早く終わる・・・・ことはない。
[2005/04/20]
7.なるべく早くが地獄への道・・・
[2005/04/20]
6,プロジェクトマネジメントの目的は何か?
[2005/04/20]
5,プロジェクトマネジメントソフトウェアー(PMソフト)
[2005/04/20]
4,クリティカルパスは早く家に帰る道??
[2005/04/20]
3,最小自由度の原則 (こまねずみはダメ???)
[2005/04/20]
2,従来型プロジェクトマネジメントの実践
[2005/04/20]
1.まずはプロジェクトとは何か考えてみよう「恐ろしい話・・」
TOCはどうなるのかin2005
[2005/04/20]
導入が進むが失敗例も増える!?TOCクリティカルチェーンの2005年