
日付:2005/05/23
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CCプロジェクト管理講座(10)
10.計画するとは
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こんにちは西原です。CCプロジェクト管理講座第10回を始め
ましょう。疑問点や質問ご意見あれば弊社メーリングリストや私
宛に質問下さい。
前回まではプロジェクトの関わる多くの人が徹夜徹夜のような状
況に追い込まれておりひどい環境に置かれているといった話しを
書きました。私の場合もひどい状況だったわけですが、そんなお
りにたまたま、ファイナンス理論を調べないといけない事があり
「金融工学」野口 悠紀雄 (著), 藤井 真理子 (著)という本を読みました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478210322/goalsystem-22
この本は、株式市場、株価の変化の仕組みなどについて書かれた
書籍で、ブラックショールズ式など微分式が一杯出てくる非常に
難しい本なのですが、「将来の株価は未来を知らなければわかり
ませんが、いくら数式を駆使しても、現在タイムマシーンが発明され
ているわけでもないですし、金融工学はタイムマシーンを発明
しようとする学問ではないので未来の株価はわかりません」と断
言して始まります。
わかるはずもないから始まって数式が一杯ならぶという本の構成
が眼から鱗だったのですが、考えてみると自分が必死で守れる正
確な計画を立てようと努力していたというのは、タイムマシーン
でも開発しないとムリなことなのでかなりばかばかしいことを必
死にやっていたのだなと気づかされた大事な本です。
そもそも正確な計画を立てようと努力している自分の考え方事態
が根本的に間違っているのです。
一体正確なプロジェクト計画を立てる事を不可能にする原因は何
でしょうか。
>>>>>「この依存的事象ともう一つの現象「統計的変動」と
よばれるんだが、この2つの組み合わせが重要なんだ。統計的変
動とは何のことだかわかるかね。」
「こういった方がわかりやすいかな。情報には正確に定めること
のできる物がある。たとえばこのレストランの収容能力が知りた
ければ、椅子の数を数えればわかる。」
「しかし逆に正確に予測できない情報もある。たとえばここのウ
ェイターが勘定書きをもってくるまで何分かかるのか、あるいは
シェフがオムレツを作るのにどのぐらい時間がかかるのか。それ
から厨房で今日卵が何個必要なのかなどだ。こうした情報は、そ
の時々によって変わってくる。つまり「統計的変動を受けるんだ」
「ええ、でも経験でだいたいどのくらいになるか検討をつけるこ
とはできるはずです」
「しかし一定の範囲内でだ。この間、ウェイターは勘定書を五分
と42秒でもってきた。その前は、たったの2分だった。今日は
?わからない。3時間、4時間かかるかもしれない」
<<<<<<
「ザ・ゴール」エリヤフ ゴールドラット (著),
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478420408/goalsystem-22
ザ・ゴールにP136にアレックスとジョナがレストランで会話して
いるシーンです。我々が計画するときも正確にわかる事はほんの
少しでほとんどはわかりません。ある程度わかる事にしても確率
的にしかわかりません。ある作業が10日かかると計画しても、
絶対に10日でできる保証などどこにもありません。
10+−2日といったバラツキがあります。これが統計的変動です
。これをなくすことは出来ませんので正確な日程見積もりをする
ことは不可能です。
>> 「話しをまとめてみよう」私はクラス全体を見回した。「
社内でも責任の押し付け合いをしている。問題が社内に存在する
なら、自分たちで何とか出来るはずで、まだ救われる可能性があ
る。次は、プロジェクトをもっとうまくマネジメントしなければ
ならないという点だ。プロジェクトには不確実性が潜在していて
、これがミス・マネジメントの大きな原因になっている。」
「つまり誰も何もできない」いきなりチャーリーが結論づけた。「不
確実性が多く存在しているのに、確実性を無理矢理押しつける事
はできません」
実は私もこの夏、これと同じ事でずっと頭を悩ましていた。プロ
ジェクトがうまくいかないのは不可抗力で何も出来ないのか。潜
在する不確実性が原因なのか。自分たちでできる事は、果たして
あるのだろうか。<<
「クリティカルチェーン」E・ゴールドラット (著),
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478420459/goalsystem-22
クリティカルチェーンのP65に書かれているプロジェクトがさら
されている不確実性についての話しですが、ここに書かれている
ようにプロジェクトは突発的な問題が多くおこりそれを避けるこ
とはできません。
プロジェクトは多くの不確実性にさらされており、統計的変動の
影響を受ける。いくら数式を駆使して考えてもそもそもタイムマ
シーンはないので正確な計画など立てられるはずもない。
これが現実です。これは全てのプロジェクトマネージャーが置か
れている否定できない事実ではないでしょうか。
私は正確な計画を立てようと努力していたが、そんな事は初めか
ら不可能だったわけです。
この事実をよく考えると逆に不思議に思うことがあります。過去
の多くのプロジェクトをみると、確かに守られないことが多いの
ですが、守れている時期もあります。特にプロジェクト開始当初
などは計画通り事が進んでいます。
プロジェクトの開始当初にタイムマシーンがあったわけでもないし
、統計的変動がなかったわけでも、不確実性がなかったわけでも
ないのに計画通り進んでいる。
これは不思議です。という事は正確に守れる計画を作る方法もあ
るのかもしれません。一体どうすれば出来るのでしょう。来週
はJRのダイヤの作成方法から守れる計画を立てる方法を考えてみ
ましょう。
CCプロジェクト管理講座
[2005/10/26]
30.「最終号」TOC/CCPMから組織の変革へ
[2005/10/19]
29.プロジェクト・マネジメント・オフィス
[2005/10/15]
28.複数のプロジェクトを如何にマネジメントするか
[2005/10/15]
27.リレー走者の原理とチームプレイ
[2005/10/15]
26.進捗管理の方法「ファシリテーション3
[2005/09/23]
25.進捗管理の方法「ファシリテーション2」
[2005/09/23]
24.進捗管理の方法「ファシリテーション」
[2005/09/08]
進捗管理の方法「バッファマネジメント」
[2005/09/08]
進捗管理の方法「どうやって遅れを管理するか?」
[2005/09/08]
クリティカルチェーン・スケジューリング(2)
[2005/08/08]
21,クリティカルチェーン・スケジューリング
[2005/08/08]
遅れること前提の時間見積もり(2)
[2005/07/25]
18.遅れること前提の時間見積もり
[2005/07/14]
17.リソースはどうやって定義する
[2005/07/06]
16.ODSCからネットワークを構築
[2005/07/06]
15.完成のイメージから逆算して計画を作る
[2005/06/26]
14. プロジェクト管理の中核問題
[2005/06/15]
13. プロジェクトマネージャーの方針制約
[2005/06/13]
12. プロジェクトのリードタイムのほとんどは待ち時間
[2005/06/05]
11.完璧な計画の作成方法
[2005/05/23]
10.計画するとは
[2005/05/23]
9.プロジェクトに関わる『人』の現実
[2005/05/11]
8早く始めれば早く終わる・・・・ことはない。
[2005/04/20]
7.なるべく早くが地獄への道・・・
[2005/04/20]
6,プロジェクトマネジメントの目的は何か?
[2005/04/20]
5,プロジェクトマネジメントソフトウェアー(PMソフト)
[2005/04/20]
4,クリティカルパスは早く家に帰る道??
[2005/04/20]
3,最小自由度の原則 (こまねずみはダメ???)
[2005/04/20]
2,従来型プロジェクトマネジメントの実践
[2005/04/20]
1.まずはプロジェクトとは何か考えてみよう「恐ろしい話・・」
TOCはどうなるのかin2005
[2005/04/20]
導入が進むが失敗例も増える!?TOCクリティカルチェーンの2005年